
スーパーグローバル大学
9月26日に文部科学省が「スーパーグローバル大学」に37校を認定したことを発表しました。大学の国際化に向けて重点的に支援する大学を選出し、今後10年にわたって多額の資金を援助するという制度ですが、その金額が想像していた以上に大きかったことに驚きを感じると同時に、大きな期待を寄せたいと思います。 今回選ばれた37校は、大学の世界ランキングTOP100をめざす「トップ型」と、日本社会の国際化をけん引する「グローバル化牽引型」の二種類に分かれますが、前者には年間約4.2億円、後者には1.7億円の資金がそれぞれ10年間にわたって供与されるようですから、選ばれ各大学は長い視点で大きなビジョンをもった取り組みを進められると思います。 ちなみに、今回の選定基準について日本学術振興会のホームページで確認してみると、以下のような項目が挙げられていました。 ・構想が戦略性や創造性に富み、実現可能性があるか ・達成目標が各大学の構想に適合しており、そのレベル感がスーパーグローバル大学に相応しいか ・目標達成のための体制構築が充分か ・グローバル評価を向上させられるか

無限のアイデア
サイエンスの結晶ともいえる医薬品開発の世界における非常にユニークな記事を見つけました。 ダチョウの卵を利用して抗体を作り、それを医薬品や医療機器、また化粧品の開発に応用しておられる先生の話です。 既にインフルエンザ予防のためのマスクが製品化されているということですが、文系出身の私には、ダチョウの卵がマスクに結びつくメカニズムが全くイメージできませんでした。そこで、いろいろ調べてみると、感染菌に強くサイズも巨大なダチョウの卵から強力な抗体を大量に生成し、それをマスクのフィルターに特殊な方法を使って浸透させるということでした。 何ともユニークで有用性の高い技術だと感心しましたが、驚いたのは、この研究が当初は肺がんの診断薬の開発をめざされていたということです。もちろん、当初予定されていた肺がんの診断薬についても開発が進められ、将来的には抗体医薬の生産も期待されているそうですが、さまざまな企業と話をしている中で先に製品化されたのがマスクだそうです。 私が以前勤めていた自動車業界は機械工学の集大成というイメージが強いのですが、20-30年ほど前から、自動車

求める人材像
新卒採用のシーズンが本格化するとどの会社も「わが社の求める人材像」をサイト上やセミナーで説明しているのをよく見かけます。 - リーダーシップの取れる人材 - コミュニケーション力の高い人物 - 自ら主体的に行動できる人 - 周囲を巻き込む力を持っている方 - 何か一つのことに打ち込んできた学生 いずれもよく使われているコメントですが、一見 具体的なようで、実は抽象的な言葉のように思います。 例えばリーダーシップという言葉一つをとっても、会社によって求められるリーダーシップスタイルは異なっていますし、その度合いもよくわからないというのが現状ではないでしょうか。 学生の皆さんは、これらの言葉をそのままノートに書き写すして分かったような気になるだけでなく、具体的にどんなシチュエーションでどういう行動が求められるのかということまで質問してみると、鮮明に理解できるのではないかと思います。 ところで、先日、とある大学の学長が「最近の学生にはもっと“やんちゃさ”があってもよい」ということをおっしゃっていました。 日本でも指折りの有名大学の学長さんの言葉だけにち

断捨離就活のススメ
9月も中盤に差し掛かり多くの人が夏季休暇を取り終える頃ですが、会社員にとって長期休暇明けにメールボックスを開ける作業はちょっと憂鬱に感じるものです。たくさん溜まったメールを一つひとつ読み込むだけに丸1日を費やしたという話はよく聞きますし、またそれを避けるために休暇中もメールを頻繁にチェックしている人も多いと思います。 そのような状況の中、今年 耳にした「Mail On Holiday」というダイムラー社(ドイツ)が導入したプログラムは衝撃的でした。従業員が休暇に入る前にこのプログラムをオンにしておけば、休みの間に届くすべてのメールを自動で削除するというのです。もちろん賛否はあると思いますが、休暇中は仕事のことを考えないというポリシーを明確に具現化する一つの手段ではあると思います。 私自身も会社勤めをしていた頃は毎日100-150通ほどのメールを受け取り、ほぼ同数のメールを送信していました。しかし、実はその半数以上はCC扱いで、中には私にほとんど関係のない事柄の情報も含まれていました。事実、休暇前に、「いついつまでは休暇で不在にします」と関係者に伝