多様化する働き方

近代的なオフィス
思い返せば、私が社会人になった1994年、まだ社員にはノートパソコンは貸与されていませんでした。30代・20代の方々からすると、そのような環境でいったいどんな仕事をしていたのかと驚かれそうですが、当時は社内通達を作成するにも、自分のデスクを離れて共用のワープロスペースへ向かい、そこでササッとタイプしていたという状況でした。このササッとというのがミソで、20名くらいの社員に対してワープロが数台しかなかったので、新人の私がその一つを長い時間占有し続けるのは気がひけたのです。

それからちょうど20年。ノートPCやスマホにipad、Wi-Fiルーターなど、多くの機器が社員一人ひとりに貸与されるようになり、社内を見渡しても高機能な電話会議システムやグローバルとタイムラグなしで顔を合わせてミーティングできるビデオ会議システムなど、本当に便利な機会が導入されるまでになりました。

こうした便利な機器が仕事の効率を飛躍的に高め、私たちの生産性も随分と向上したと感じますが、何よりその有効性を感じるのは、オフィスにいなくてもかなりの仕事をこなせるようになったということです。

そのことを、「どこにいても常に仕事に追い回される時代」と皮肉交じりに言うむきもありますが、そこは仕事のマネジメント次第でいかようにもコントロールできるなずですから、やはり、その利便性をおおいに享受したいと思います。

最近、女性の活用やホワイトカラーエグザンプション、ワークライフバランスという時代のキーワードが多く語られていますが、それらをうまく推進していくためには、先述のような機器をうまく活用しながら最少のワークロードで成果を出していくという考え方を持つということが不可欠だと思います。

例えば、保育園に子どもを迎えに行ってそのまま自宅に戻り、そこからSkypeで会議に参加している方は大勢おられると思いますし、ipadに取り込んだデジタル資料を使って営業し、その場で上司の決済が必要になればデジタル承認を依頼するというのは、もはや珍しくはないでしょう。この先、3Dプリンターが安価で普及してくれば、出張先から顧客にデジタルデータで商品サンプルを納品するようなことも当たり前になってくるかもしれません。

このようなことを考えるとき大切なことは、働き方に対する従来の固定観念を捨て去るということだと思います。私たちは、特定の場所に何人かの社員が一定時間いること、つまり一塊の労働ユニットの中で仕事の成果を出すという習慣にあまりにも慣れすぎてきましたが、そのユニットを適切なマネジメントの下にもっと細かく分けていくという発想を持つことで、かえって生産性が高まるということに理解を示すことが必要だということです。

これから就活をされる学生の皆さんは、会社説明会で、社員の働き方のフレキシビリティやそこに対する考え方を質問してみると、その会社の将来の成長ポテンシャルの一面がが見えてくるのではないでしょうか。

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